健康な歯ぐきとは、歯ぐきの赤みや腫れがなく、引き締まったピンク色の硬い歯ぐきのことを言います。ご自身で歯と歯の間の歯ぐきをチェックしてみて下さい。
例えば歯と歯の間の歯ぐきの形が引き締まった綺麗な三角形であるか赤みを帯びていないか、フロスなどでブラッシングした際に出血がないかどうか確認して赤みがあったり出血がある場合は、歯ぐきに炎症がある可能性が高いです。
健康な歯ぐきとは、歯ぐきの赤みや腫れがなく、引き締まったピンク色の硬い歯ぐきのことを言います。ご自身で歯と歯の間の歯ぐきをチェックしてみて下さい。
例えば歯と歯の間の歯ぐきの形が引き締まった綺麗な三角形であるか赤みを帯びていないか、フロスなどでブラッシングした際に出血がないかどうか確認して赤みがあったり出血がある場合は、歯ぐきに炎症がある可能性が高いです。
軽度な歯周炎とは歯茎に炎症があり少しだけ(約15%以下程度)歯を支えている周りの骨がなくなってしまっている状態です。歯磨きの時に血が出たり、歯石がついていたり、口臭があったりなどの症状があります。
詳細な歯周組織の精密検査を行い、歯ぐきにどれだけ炎症があるのかを調べ、それと同時に歯の周りの骨がどのくらいあるかを調べるX線写真を18枚撮影します。
それらを参考にして炎症の程度が軽度なのか中程度なのか重度なのかを診断をしていきます。軽度歯周炎(ステージ1歯周炎)は健康な状態から約1-2mm歯の周りの骨がなくなってしまっている状態です。
歯周病治療の目的は患者さんがご自身で適切に清掃でき長期的に健康を維持できる状態を整える事ですので、患者さん自身が適切にプラークを除去できるかどうかをまず確認します。それができているようであれば歯ブラシや清掃器具が届くように歯の周りの炎症を除去していきます。
できないようであれば歯周炎が治療後再発する可能性があります。歯ぐきの炎症を除去するには麻酔をして歯ぐきの下についている歯石や細菌性プラークを除去していきます。軽度の歯周病の患者さんは条件にもよりますがほとんどこの治療で炎症を除去できます。炎症が減少し健康な歯ぐきになれば、その状態を維持するためのメインテナンスへ移行します。
このように歯周治療にはアクティブな治療の終わりはありますが、健康な状態を長期的に維持するためには継続的に歯周炎の予防メインテナンスを続ける必要があります。
中程度な歯周炎とは歯茎に炎症があり歯の根の約15-33%ほど歯を支えている周りの骨がなくなってしまっている状態です。歯磨きの時に血が出たり、歯石がついていたり、口臭があったり、歯の動揺などの症状があります。
詳細な歯周組織の精密検査を行い、歯ぐきにどれだけ炎症があるのかを調べ、それと同時に歯の周りの骨がどのくらいあるかを調べるX線写真を18枚撮影します。
それらを参考にして炎症の程度が軽度なのか中程度なのか重度なのかを診断をしていきます。中程度歯周炎(ステージ2歯周炎)は健康な状態から約3-4mm歯の周りの骨がなくなってしまっている状態です。
歯周病治療の目的は患者さんがご自身で適切に清掃でき長期的に健康を維持できる状態を整える事ですので、患者さん自身が適切にプラークを除去できるかどうかをまず確認します。それができているようであれば歯ブラシや清掃器具が届くように歯の周りの炎症を除去していきます。
できないようであれば歯周炎が治療後再発する可能性があります。歯ぐきの炎症を除去するには麻酔をして歯ぐきの下についている歯石や細菌性プラークを除去していきます。中程度の歯周病の患者さんも軽度と同様に条件にもよりますがほとんどこの治療で炎症を除去できます。しかしながら、初期の歯周治療でも炎症が残るような場合は外科治療を行なっていくこととなります。
軽度の治療と同様に、炎症が減少し健康な歯ぐきになれば、その状態を維持するためのメインテナンスへ移行します。このように歯周治療にはアクティブな治療の終わりはありますが、健康な状態を長期的に維持するためには継続的に歯周炎の予防メインテナンスを続ける必要があります。
重度な歯周炎とは歯茎に炎症が顕著にあり歯の根の約33%以上歯を支えている周りの骨がなくなってしまっている状態です。歯磨きの時に血が出たり、歯石がついていたり、口臭があったり、歯の動揺などの症状があります。
重度の歯周炎における歯ぐきの状態は、赤紫色で柔らかく出血がみられ排膿が認められることもあります。重度の状態は、炎症が進行し歯を支えている骨がかなり無くなってしまっている状態なので、歯の動揺があることも多いです。
この重度の状態で歯周炎を患者さんご自身で自覚され来院されることも多いのですが、軽度や中程度の状態と比較して重度歯周炎の治療の難易度は高く治療に関する専門知識や治療技術が必要です。これらの理由からアメリカ歯周病学会の治療ガイドラインでも重度歯周炎はアメリカ歯周病専門医による治療が推奨されています。
軽度・中程度歯周炎と同様に詳細な歯周組織の精密検査を行い、歯ぐきにどれだけ炎症があるのかを調べ、それと同時に歯の周りの骨がどのくらいあるかを調べるX線写真を18枚撮影します。
それらを参考にして炎症の程度が軽度なのか中程度なのか重度なのかを診断をしていきます。重度歯周炎(ステージ3、ステージ4歯周炎)は健康な状態から約5mm以上歯の周りの骨がなくなってしまっている状態です。
抜歯しなくて治療できる場合は、歯周組織再生療法などの外科治療によって歯ぐきの炎症が除去できてセルフケアが適切にできる環境を構築できる場合です。
基本的な歯周炎治療の流れは、他の歯周炎治療と同様ですが、歯ぐきの炎症を除去するためのSRPなどの初期治療に加えて外科治療が必要になることが多くの場合あります。
さらに、疾患の進行度によっては抜歯が必要になってくるケースもあります。外科治療には歯周組織再生療法や切除療法などが含まれます。他の歯周炎治療と同様に、炎症がなくなり歯ぐきの組織が安定すれば、再発を防ぐための予防メインテナンスを行なっていきます。
根分岐部病変とは、奥歯の歯の間の根が分岐している部位に特異的に歯周炎が進行した病態のことを言います。これは、様々な文献によって長期的な歯の生存を決定づける重要なファクターであることが報告されています。
つまり、分岐部病変がある程度進行してしまうと将来的に歯を失う可能性があるのです。
一方で、根分岐部病変の治療の難易度は高くアメリカ歯周病学会の治療ガイドラインでは根分岐部病変の治療もアメリカ歯周病専門医による治療が推奨されています。
根分岐部病変の進行度を評価するために用いられる方法はいくつか報告されています。当院で行なっている評価方法は主に重症度によって3段階で根分岐部病変の進行度を分析しています。
進行が軽度の場合は治療の難易度も高くなく予知性も良いですが、中程度から重度に進行してしまうと治療の難易度は高くなってしまいます。
歯周組織検査にとX線写真診査によって根分岐部病変の診断をした後に、初期治療を行い炎症をできる限り減少させます。その後、外科治療が必要であれば根分岐部病変の進行状態に合った外科治療を選択します。
外科治療には、切除療法、歯周組織再生療法などが含まれます。その後、根分岐部病変がどの程度改善しているのかを再評価し、歯ぐきの状態が安定していれば再発が起きないように予防メインテナンスを行っていきます。
侵襲性歯周炎とは、昔の分類である1999年の歯周炎の分類に含まれていた歯周炎の1つで、現在の新しい歯周炎の診断基準には含まれません。特徴としては、全身的には健康で、歯周炎が急速に進行し骨吸収が認められる、家族歴があるといった特徴があります。つまり、年齢と比較して歯周炎が進行しているような状態です。
歯周炎は高齢者の病気だと思っている方が多くいらっしゃると思いますが、中には歯周炎が若くても進行してしまう患者さんがいます。そのような方を救うためにも小さい頃から歯科医院に予防的に通院し、初期の歯周炎のサインが認められれば専門医のオフィスへ来院しましょう。
インプラント周囲炎は、プラークに起因したインプラント周囲組織の炎症とそれに続く骨吸収が認められる状態と定義されています。症状としては、基本的には周囲炎の症状とよく似ています。プラークによるインプラント周りの炎症が骨吸収の原因となるので、患者さんの初期の症状としては炎症のサインである歯ぐきの赤みや出血や腫れなどがみられることがあります。
また、病気が進行していくと、排膿がみられたりインプラント周囲の歯ぐきの溝が深くなったりといった状態となります。最終的には骨が吸収してしまい、最後の段階ではインプラントに動揺がみられるという状態となってしまいます。
新しい周囲炎・インプラントの診断によると、インプラント周囲炎は、プラークに起因したインプラント周囲組織の炎症とそれに続く骨吸収が認められる状態と定義されています。そのため、炎症と同時にインプラント周囲に骨吸収が認められれば、インプラント周囲炎と診断します。
インプラント周囲炎の治療は長期的な成功における難易度が高いことが様々な文献からわかっています。様々な治療方法がありますが、大きく分けて非外科治療と外科治療が存在します。また、インプラント周囲炎が著しく進行してしまっているような場合は、病気が進行したインプラントを撤去し咬む機能を回復するための新たな治療を選択することもあります。
インプラント治療を受けた後に気をつけなければいけないことはいくつかあります。手術直後は様々な注意事項を守っていただく必要があります。
また、インプラントが適切に治癒し、クラウンが装着された後は、そのインプラントが健康で長期的に維持するように、患者さんご自身による日々のインプラント周囲のセルフケアと歯科医院での専門ケアとしての予防的なメインテナンスの両方が必ず必要です。
また、長年インプラントを使っていくとクラウンなどが欠けてしまうなどの合併症も起きてくる可能性もあるので、それらの修復なども必要になってくる可能性があります。
また、インプラント周囲炎というインプラントの周りの歯ぐきに炎症が波及し骨が無くなってしまう病気も近年特に報告されています。インプラント周囲炎は様々なリスクと考えられている要因によってその病気の進行や治療の予知性に関して影響を受けます。
一般的にはインプラント周囲炎の進行スピードは同程度の重症度の周囲炎と比較して速く進むことがわかっています。アメリカ歯周病学会のガイドラインによると一般歯科医師ではなく歯周病専門医によってインプラント周囲炎が治療されることを推奨しています。